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教員免許が役立つケース別解説【音大生に必要?】

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音楽大学では大抵の場合、音楽の中学校・高等学校教員免許が取得できます。教職課程を履修するかどうか、悩むところだと思います。判断するポイントを整理してみます。

教員免許取得にかかる所要時間

大学で取れる一種教員免許は必修単位が59単位。これは大学の卒業認定単位には一部を除き含まれません。これに加えて7日間の介護体験と教育実習、これにかかる手続き・準備期間や授業の課題などを考えると、単純に卒業するより倍以上の時間を要します。

 

音大で過ごす時間の使い方

音大で学ぶ音楽は、高校までの期間と比べ物にならないぐらい充実したものになります。音楽学習に特化した環境、音楽だけに専念できる時間は貴重な時間です。教職課程をとるということは、その期間の半分以上免許取得に費やすことになります。

 

教職課程の授業内容とは

大学ごとで違いますが、音楽に関する授業はほぼありません。教育原理に関する授業が9割を占めます。単純に卒業するだけなら、音楽以外の科目は一般教養科目だけになります。しかし、教職課程を履修する場合は教員のための専門科目の授業を受けなければいけなくなります。

 

プロを目指す学生に教員免許は必要か?

自分はプロ以外の道は考えていない!

そんな学生には遠回りでしかありません。将来の保険としても、その時間的代償はあまりにも大きいです。

でも、ほんの少しでも音楽を教える道考えているのであれば、取得して損はありません!

 

音楽高校・音楽大学・総合大学音楽科の採用条件

各学校の教員採用の条件を比べてみましょう。噛み砕いて解釈すると以下のとおりです。

 

【音楽大学・その他大学音楽科教員採用条件】

  • 修士以上の学位 or 留学経験
  • もしくはそれと同等の能力(コンクール受賞暦や大学教員経験)

 

つまり、とにかく専門的に優秀な人材を採用できる仕組みです。募集している科目によっては、教員免許を取得している経験が評価される場合もありますが、非常に稀です。対して音楽高校は…

 

【音楽高校教員の採用条件】

  • 音楽を専門に学んでいること
  • 高等学校の教員免許を所持していること

 

これは非常勤も常勤も一緒です。どんなに優秀でも教員免許がない限り、教える事はできません。

 

普通高校の音楽教員の現状

当然、免許を取得していれば普通高校の音楽教員になることも可能ですが、現在の一般的な高校の音楽教員は音楽大学以外の出身者が8割方です。普通の高校生活の教養としての授業では問題ないかもしれませんが、音楽をしっかり学びたいという学生をフォローできるほどの専門性はありません。指導の仕方によっては、誤解を与える授業を行ってしまう可能性すらあります。専門的に学べる音楽大学の環境は、音楽教員を目指す学生にとっても非常に重要です。

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教育職に少しでも興味があるのであれば、ぜひ教員免許の取得をおすすめします。
卒業したのちに免許取得のために大学に通う人もいますが、金銭的に負担もかかるので取れるうちに取っておきましょう。

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