クラシックの専門家を養成する専攻の歴史は長いですが、最近は新しい専攻が増えています。
先駆けはジャズを専攻する学科
20年ほど前に洗足音楽大学がジャズ科を新設します。それまではジャズを学ぶための国内進学は、専門学校時代の尚美学園が唯一の選択肢でした。その後、尚美学園は大学に進出。続いて、国立音大などが続きました。
大学で学べるということは、卒業すれば学位が取得できるということです。ジャズを学びつつ4年制資格が取れるとなると、やはり人気が出ます。「ジャズといえば洗足」というブランドを確立し、それ以外の専攻も勢力を増していったのです。
少子化による学生の減少
そして今、少子化によって学生が減っています。音楽大学は学生獲得に向けて、様々なニーズに応えるべく、新たな専攻を新設していきます。
音楽に携わる職種は、プロの音楽家以外にも多種多様にあります。そこに直結できるように、より専門的に学べる環境を、それぞれの大学が整えています。
専攻・専修・コースなどの名称について
新たに専攻を作るということは、カリキュラムを新設することになるので、大きな枠組み自体を変える必要がでてきます。すると、自ずと既存の専攻も名称が変わってきます。
大学ごとに差別化を測るため、名称の統一が取れておらず、様々な専攻名が並んでいるのが現状です。名称だけでどんな専攻なのか判断が難しくなってきています。一般大学では既に同様の現象が起こっているので、解決しない問題なのかもしれません。歴史のある大学で協議でもしてくれたらいいのですが…
文部科学省のガイドラインでは、「〇〇学部」の下に「〇〇学科」を設けることだけは決まっています。つまり、その下に続く「専攻」「専修」「コース」などの名称は特に決まりがありません。ひと昔前までは、この辺りで所謂専攻の規模みたいなものが判断できましたが、現在は通用しません。個人的には、「専修」と聞くと大学院(修士過程)を連想しますが、これもアリなんです。
まとめ
受験する大学を決めるには、情報収拾するか、オープンキャンパスへ行き自分の目で確かめるしか方法はありません。
自分が学びたいものが学べるのか、見極めてください。