前回は受験に対しての考察をお届けしました。今回はマイクやカメラに関する予備知識と使用する機材についてお送りします。
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オンマイク・オフマイク
マイクのセッティング位置について、大きく2つに分けることができます。
音の発生源に近くに置くマイクのことをオンマイク、音の発生源から離して置くマイクをオフマイクといいます。
オンマイクは発音がハッキリ録れるのに対して、オフマイクは空間でなっている響も含めて録ることができます。
環境にもよりますが、大抵はこの2種類を組み合わせて録音を録るのが定石です。
しかし、この手法では2本のマイク出力を調整する必要があります。今回の場合、編集や加工は当然禁止ですので、2本以上のマイクは使用できません。(出力の過度な調整は"ミックス"という編集に該当します)
今回はオフマイクで、ある程度高い位置から音源を狙ってセッティングするとよいでしょう。こうする事によって音像を残しつつ、響きを含めて録音できます。
マイクの指向性
マイクには様々な用途に対応するため、それぞれ指向性があります。
単一指向性
主にマイク前方を集音します。最も一般的で手で持つタイプのマイクは大抵これです。カーディオイド、サブカーディオイド、スーパーカーディオイドなど、集音範囲の違うバリエーションがあります。
双指向性(フィギュア8)
マイク前方・後方を集音します。対面での会話などに適しています。
無指向性(オムニ)
全ての方向から同じ感度で集音します。全ての音を平等に集音するため、ノイズ対策が非常にシビアです。
ビデオカメラ用マイクにはガンマイクといった名称のものが数多くありますが、これはスーパーカーディオイド(超単一指向性)になっている機種が多いです。これは音楽収録には不向きですので、注意してください。
【ケース別】おすすめのマイク
マイクは単一指向性のマイクを使用するとよいでしょう。他の指向性はセッティングが難しいですし、クオリティ的にも単一指向性1本で十分です。
iPhone・iPadで撮影する場合
ZOOM ( ズーム ) / iQ7 MSステレオマイクロフォン iPhone用
マイクの角度が調整できるので動画撮影用のマイクとして最適です。
録音だけなら一世代前の「iQ6」もおすすめです。こちらは動画を撮影するiPhone・iPad向きだと、マイクが横を向いてしまいます。XY方式というスタンダードなマイクセッティングが接続するだけで実現します。
ZOOM ( ズーム ) / IQ6 XYステレオマイクロフォン iPhone用
Androidで撮影する場合
ZOOM ( ズーム ) / Am7 MSステレオマイク Androidデバイス用
前述「iQ7」のAndroid版です。
ただ、対応していない機種もありますので注意して下さい。Androidは機種が豊富なため、本体にあったマイクを探すのが大変です。そのため、他の方法をおすすめします。
一眼レフカメラ・ビデオカメラで撮影する場合
TASCAM デジタル一眼レフ用X-Y方式ステレオマイク TM-2X
カメラに直接設置できるマイクです。
でも待ってください!
画質の良いカメラを使用するなら、集音もこだわってみましょう!
カメラに直接設置すると、カメラの作動ノイズを拾ってしまいます。
離して設置ができるマイクを選びましょう。
audio-technica コンデンサー型マイクロホン AT8022
本格的なコンデンサーマイクでありながら、手軽にカメラに接続ができます。
電池駆動のためどんなカメラにも使用できます。
動画を撮影できる機材を持っていない場合
ZOOM Q8 ハンディビデオレコーダー
これ一台で音楽用の動画撮影が完結できます。それに加えて、レコーディングなどで実際使われるコンデンサーマイクをつなげて使用することができます。
RODE NT4
audio technica BP4025
しかし、動画の画質はそれほどよくありません。音質の拡張性が非常に高い機種です。
画質が気になる方は、普通の一眼レフかビデオカメラにAT8022を使いましょう。
一眼レフは30分以上の動画を取れる機種が限られています。
大体のメーカーは最新モデルに限りますが、唯一Panasonicは下位クラスの機種でも30分以上動画が撮れます。(DC-FZ1000M2はレンズ一体型です)
Panasonic LUMIX デジタルカメラ FZ DC-FZ1000M2
ビデオカメラは4K画質を諦めれば、一眼レフよりもリーズナブルに調達できます。
SONY デジタルビデオカメラ ハンディカム HDR-CX470(B)
次回は、収録の際に揃えておきたいその他の機材をまとめていきます。
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